築34年のマンションのリノベーション。
博物館の展示デザイナーのご主人と、建築照明デザイナーの奥さま、ご夫婦お二人の住まいです。
趣味の「茶道と骨コレクション」のスペースと、「裸足で気持ちのいい床」がテーマとなりました。無駄なものは取り去り、質感のよいものを少しだけ置くプリミティブな空間を目指しました。柔らかなライティングが心地よい空間をつくっています。
新たなものを作り過ぎないように心がけた、シンプルな住まいです。
骨をディスプレイする棚は、負けない存在感の真椛(まかば)の無垢材を。床には、柄が不揃いなメープルの無垢フローリング。上質でもおとなしくなりずぎないように心がけました。どちらも肌理が緻密でなめらかな肌触りです。
茶室のしつらえはリビング隣の和室に。五連の建具を閉めると独立した小さな茶室になります。「壁床」は、花や骨が映える落ち着いた黒のコルクリノリウムです。
肌触りのよい無垢材の床と家具、趣味の茶室、こだわりを凝縮して実現しています。
代々木上原の家
竣工 | 2010
用途 | 住宅
施工 | TH-1
写真 | 熊谷順