格子の開閉による場面転換
世田谷区羽根木にある小さな神社の社務所です。
社務所は、日常は社殿の脇で静かに佇む存在でありながら、神事では多様な顔を見せます。
数人から最大60人の氏子が会合を行う「集会所」として、延べ数百人が訪れる行事(初詣、祭り、餅つきなど)を準備する「楽屋」として、そして社殿を引き立たせる「背景」として。
その場面転換に応じる仕掛けとして、建具や家具を組み込んだ開閉式の木格子を設け、活動にあわせたしつらえを用意しています。
神社境内の高木が茂る鎮守の森と、緑豊かな給水場に面しており、両面を緑に囲まれた恵まれた環境にあります。
2階には神社の運営を助けるため、賃貸オフィスを併設しています。オフィスは両側の樹木に対して大きく開き、開放的なワークスペースをつくりだしています。
羽根木神社社務所
竣工 | 2003
用途 | 社務所+賃貸オフィス
構造 | 在来木造
共同設計 | 石田設計室
構造設計 | 腰原幹雄
施工 | 依田工務店
写真 | 熊谷順
“AXIS vol.106” Nov/Dec 2003
“Tokyo from Vancouver” / University of British Columbia School of Archtecture